『韓非子』人には逆鱗あり

有名な「逆鱗」という言葉の元になった話である。 昔、彌子瑕(びしか)という小姓がおり、衞の君主の寵愛をうけていた。 衞の国の法律では、君主の車を勝手に使えば、刑罰として足を切られることになっていた。» 続きを読む

『列子』類に貴賤なし

キリスト教やユダヤ教では、人が最も貴い。 旧約聖書「創世記」には、 我々にかたどり、我々に似せて、人を造ろう。そして海の魚、空の鳥、家畜、地の獣、地を這うものすべてを支配させよう。» 続きを読む

『孟子』年金制度

鰥夫(おとこやもめ)、寡婦(やもめ)、独者(ひとりもの)、孤児(みなしご)、という4者は、支えてくれない家族を持たない人たちである。 彼らを助けるのが政治だと、孟子は言う。 古代の聖王である文王は、必ず彼らのことを優先したというのである。» 続きを読む

『左伝』なかなか賢い人にはなれない

子供の頃、大人ってものは賢いもんだと思っていた。 きっと、自分も大人になれば、少しは賢くなるだろうと、思っていた。 もちろん、大人になっても賢くはなれなかったが、きっともっと年をとれば、年寄りになれば賢い人になれるんじゃないかと、信じた。» 続きを読む

『世説新語』宇宙より大きい志

中国に仏教が伝来したのは、後漢の時代だといわれている。 そして、戦乱の多かった魏晋南北朝時代に、救済を求める人々の心を捉え、大いに広まったという。 粱の武帝は、何度も寺に奴隷として仕え、皇帝を買い戻すために、国は多額の寄進を行なった、とされている。» 続きを読む

『国語』組織の発展を阻害するもの

組織の下から上を見たとき、役員やナンバー2クラスに、これは酷いなと思われる人物がいたりする。 無闇に威張ったり、威張りはしなくても何の貢献もしなかったりと、誰に聞いても、評判が悪いのである。 にもかかわらず、更迭されることなく高給を得ている。» 続きを読む

『列子』自然の凄さ

好きな話の一つである。 玉(翡翠、ヒスイのことらしい)を細工して、楮(こうぞ)の葉を作る人がいた。 三年を費やして完成すると、細かな毛や微妙な形まで本物そっくりで、実際の楮の葉の中に混じると、見分けがつかなかった、という。» 続きを読む

権限委譲

マネジメント原則に「権限委譲の原則」というものがある。 職務はできるだけ下位層におろし、責任と権限を与えることが望ましいということである。 そして権限を委譲したならば、上司は出来るだけ口出ししないことが重要だとされている。» 続きを読む

『列子』狗吠緇衣(くはいしい)

楊朱の弟である楊布が、白い着物を着て出かけた。 雨が降ってきたので、白い着物を黒い着物に着替えて、家に帰って来た。 家の犬は、白かった筈の飼い主が黒くなって帰ってきたので、怪しんで吠えかかった。» 続きを読む

『戦国策』親不孝な若者の話 

自分自身の、若くて生意気で、屁理屈ばかりこねていた頃を思い出して、赤面する話である。 三年間、勉強して帰ってきた若者が、母親のことを名前で呼ぶようになった。 母親がその無礼に驚いて、理由を尋ねると、» 続きを読む

『淮南子』理想の上司

立派な上司というものは、部下に全てを求めない。 人格、能力、技術、知識、自分自身がそれら全てを備えていたとしても、部下に同じことを求めようとはしない。 ところが、実際は、部下の無能、無気力、節度の無さを嘆く上司は多い。» 続きを読む

人は見た目

『人は見た目が9割』という本が、数年前にベストセラーになった。 昔から、人は見た目では判断してはいけない、と言われている。 そう言われているということは、人は見た目で判断されるということであり、この本の主張は、特に目新しいものではない。» 続きを読む

新しい社史の提案

既に引退した人であるが、自動車の営業マンをやっていたU氏という人がいる。 自動車の営業はテリトリー制といわれ、担当地域を決めて行なわれる。 このU氏は、商品知識が豊富とか、プレゼンテーションが得意という訳ではなかったが、徹底的に自分の担当地域を廻った。» 続きを読む

『列子』メラビアンの法則

心理学者のメラビアンによると、人の感情は、「態度や表情」「話し方」「話の内容」の三つで他者に伝わるという。 そして、伝わる感情の全体を100%とした時、「態度や表情」が55%、「話し方」が38%、「話の内容」は7%に過ぎないらしい。 要は、人の気持ちというものは、話の内容以上に、話し方や態度・表情に表れるということであろう。» 続きを読む