『列子』忘坐

忘坐を逆にした「坐忘」というと、『荘子』内篇大宋師第六にある、孔子と顔囘の有名な話である。 しかし、ここで紹介するのは「忘坐」という話である。 宋の陽里にいた華子という人が、何でも忘れてしまうという病に罹った。» 続きを読む

『列子』本当は同じ筈なのに

人には、嫉妬という感情がある。 同期の友人で、いち早く出世した人間を見て、何で、あいつが、と考える。 学歴だって、能力だって、容姿だって、俺と同じようなもんじゃないか、と。» 続きを読む

『列子』成功法則

出版不況で、相変わらず本は売れていないという。 売れていない中で、まずまず頑張っているのが、ビジネス書だという。 ビジネス書の中でも、人気のあるのが、いわゆる成功法則を語ったものである。» 続きを読む

『列子』知るとできる

よく遅刻をする部下がいたとする。 上司としては、当然、注意しなければならない。 しかし、上司自身も、よく遅刻をしていた場合、どうすればいいのだろう。» 続きを読む

『列子』貧は士の常なり

孔子が太山(泰山)に行った時のことである。 栄啓期(えいけいき)という人が、郕(せい)という魯の町の野で、貧しい身なりで琴を弾いて、楽しそうに歌を歌っていた。 奇異に感じた孔子は、尋ねた。» 続きを読む

『列子』類に貴賤なし

キリスト教やユダヤ教では、人が最も貴い。 旧約聖書「創世記」には、 我々にかたどり、我々に似せて、人を造ろう。そして海の魚、空の鳥、家畜、地の獣、地を這うものすべてを支配させよう。» 続きを読む

『列子』自然の凄さ

好きな話の一つである。 玉(翡翠、ヒスイのことらしい)を細工して、楮(こうぞ)の葉を作る人がいた。 三年を費やして完成すると、細かな毛や微妙な形まで本物そっくりで、実際の楮の葉の中に混じると、見分けがつかなかった、という。» 続きを読む

『列子』狗吠緇衣(くはいしい)

楊朱の弟である楊布が、白い着物を着て出かけた。 雨が降ってきたので、白い着物を黒い着物に着替えて、家に帰って来た。 家の犬は、白かった筈の飼い主が黒くなって帰ってきたので、怪しんで吠えかかった。» 続きを読む

『列子』メラビアンの法則

心理学者のメラビアンによると、人の感情は、「態度や表情」「話し方」「話の内容」の三つで他者に伝わるという。 そして、伝わる感情の全体を100%とした時、「態度や表情」が55%、「話し方」が38%、「話の内容」は7%に過ぎないらしい。 要は、人の気持ちというものは、話の内容以上に、話し方や態度・表情に表れるということであろう。» 続きを読む

『列子』情けは人のためならず

「情けは人のためならず」という言葉があるように、最終的には自分の利益が大切である。 利益が目的であり、人に敬意を払ったり親切にしたりすることは、手段かもしれない。 しかし、手段は大切である。» 続きを読む