『列子』狗吠緇衣(くはいしい) 楊朱の弟である楊布が、白い着物を着て出かけた。 雨が降ってきたので、白い着物を黒い着物に着替えて、家に帰って来た。 家の犬は、白かった筈の飼い主が黒くなって帰ってきたので、怪しんで吠えかかった。» 続きを読む
『戦国策』親不孝な若者の話 自分自身の、若くて生意気で、屁理屈ばかりこねていた頃を思い出して、赤面する話である。 三年間、勉強して帰ってきた若者が、母親のことを名前で呼ぶようになった。 母親がその無礼に驚いて、理由を尋ねると、» 続きを読む
『淮南子』理想の上司 立派な上司というものは、部下に全てを求めない。 人格、能力、技術、知識、自分自身がそれら全てを備えていたとしても、部下に同じことを求めようとはしない。 ところが、実際は、部下の無能、無気力、節度の無さを嘆く上司は多い。» 続きを読む
人は見た目 『人は見た目が9割』という本が、数年前にベストセラーになった。 昔から、人は見た目では判断してはいけない、と言われている。 そう言われているということは、人は見た目で判断されるということであり、この本の主張は、特に目新しいものではない。» 続きを読む
『箸休め』後、一合残ってる 落語の一節である。。時代は江戸と考えて欲しい。 ある貧乏長屋にどうしようもない酒飲みの男がいた。毎日、毎日、酒ばっかり食らって、ろくすっぽ働きもしなかった。 その日も、女房に、» 続きを読む
新しい社史の提案 既に引退した人であるが、自動車の営業マンをやっていたU氏という人がいる。 自動車の営業はテリトリー制といわれ、担当地域を決めて行なわれる。 このU氏は、商品知識が豊富とか、プレゼンテーションが得意という訳ではなかったが、徹底的に自分の担当地域を廻った。» 続きを読む
『列子』メラビアンの法則 心理学者のメラビアンによると、人の感情は、「態度や表情」「話し方」「話の内容」の三つで他者に伝わるという。 そして、伝わる感情の全体を100%とした時、「態度や表情」が55%、「話し方」が38%、「話の内容」は7%に過ぎないらしい。 要は、人の気持ちというものは、話の内容以上に、話し方や態度・表情に表れるということであろう。» 続きを読む
旧主の喪に服す 一人の満足した顧客は、10人の営業マンに優る、と教えられた。 この反対に、不満をもったお客は、10人のライバル企業の営業マンに匹敵するのだろう。 昔、といってもまだ一年にもならないが、大きな組織に所属していた時の話である。» 続きを読む
『淮南子』独りよがりの美徳 会社の業績が不調の時など、経費を会社に請求しない人がいる。 部課長クラスにもいるし、中小零細の経営者には、かなり多いのではないか。 実は、私も、そういう一人であった。» 続きを読む
『列女伝』君子は善を爲すを慎む 「善が、かえって悪い結果を引き起こすということが、世の中には間々ある」 ということを、以前、記事に書いた。 (「成功のごときは即ち天なり」を参照して下さい)» 続きを読む
金正日の葬儀に思う 北朝鮮がどうしようもない国であることは、よく分かっている。 マスコミが、これでもかとばかりに教えてくれる。 分からないのは、これほどまでに酷い状態で、何故、革命や暴動が起きないか、ということである。» 続きを読む
『列子』休みたいとか、遊びたいとか 子貢「先生、勉強ばかりで少々疲れてきました。しばらく休みたいのですが・・」 孔子「生きている間、休むなどということは出来ない」 子貢「それでは、私はいつまでたっても休めないのですか?」» 続きを読む
『列子』情けは人のためならず 「情けは人のためならず」という言葉があるように、最終的には自分の利益が大切である。 利益が目的であり、人に敬意を払ったり親切にしたりすることは、手段かもしれない。 しかし、手段は大切である。» 続きを読む
『国語』貧しさの栄光 季文子相宣成、無衣帛之妾、無食粟之馬(『国語』魯語) 魯の季文子という人は、宰相として、宣公、成公の二君に仕えたが、その家には、絹を着る妾もなく、穀物を食べる馬もいないほど、質素倹約であった。 仲孫它(ちゅうそんた)という若者が、言った。» 続きを読む
えこひいきとお天気や 先日、会社の人間と二人で、新宿の飲み屋に入った。 店は、半分くらいの入りで、席はかなり空いていたが、通されたのは、4人がけのテーブルで、しかも、隣はアベックであった。 他の、空いている4人がけのテーブルは駄目かと訊くと、駄目だと言う。» 続きを読む
『世説新語』廉者は求めず、貪者には与えず 何と言うこともないが、好きな話である。 庾法暢(ゆほうちょう)と言う人が、庾亮(ゆりょう)という東晋の貴族を訪ねた時、麈尾(しゅび、払子のようなものらしい)の立派なものを握っていた。 そのあまりの素晴らしさに、庾亮は、» 続きを読む
何となく印象に残る話 中国の古典を読んでいて印象に残るのは、やはり英雄、豪傑、名臣と言われる人たちの事跡である。 しかし、一般に知られていなくても、何故か、気になる人物もいる。 例えば、石慶という前漢時代の人である。» 続きを読む
『世説新語』与ふる者をして少なきを忘れしむる 引き続き『世説新語』から、何ということもないが、好きな話を。 西晋の初代皇帝で、呉を滅ぼして三国志の時代を終わらせた武帝(司馬炎)は、竹林の七賢で有名な山濤(さんとう)を重用していた。 しかし、重用している割には、与えている食禄、つまり給料は少なかったという。» 続きを読む
分かっているようで分かっていないこと 本当に大切なものは何か・・・。何が重要で、何が重要ではないのか・・・。 分かっているようで、分かっていないことかもしれない。 特に私のような凡人の場合、その場の状況に流されて、ついつい間違った判断をしてしまうことが多い。» 続きを読む
成功のごときは即ち天なり バブルが終わって数年経った頃の話である。 ある企業が、経営不振を立て直すため、取引先から経営者を迎え入れた。 肩書きは専務であったが、実際は経営全般を、その人に任せた。» 続きを読む
日本と中国の古い関係 天皇家の姓は、「姫(き)」であるという説がある。 最近の話ではなく、大昔からある。 中国の史書に、倭の使節が自ら、私たちは太伯(たいはく)の子孫であると言ったと、記載されているからである。» 続きを読む
一に健康二に人柄 昔、「一に健康、二に人柄、三、四がなくて、五に能力」と教わった。 教わった当時は、いくら人柄が良くても、能力がなければ、役には立たないのではないかと思った。 しかし、こういった人は、決して世の害にはならないだろう。» 続きを読む
戦略とは条件(環境)を変える技術である 転職も当たり前になってきたが、まだまだ良いイメージとはいえない。 履歴書を見て転職回数が多いと、それだけで採用を躊躇う人事担当者や経営者は多い。 日本には、優秀な人材であれば、どんな環境でも頑張れる筈だという、一種の思い込みがあるようである。» 続きを読む