秦の滅亡

中国全土を支配した王朝は、始皇帝の秦が最初である。 最初の統一王朝であった影響は大きく、シナという言葉、Chinaという言葉は、秦からきている。 秦の前の戦国時代には、燕、斉、趙、魏、韓、楚という大国があったが、秦は、» 続きを読む

『戦国策』中国版ゴルディオスの結び目

斉の襄王の皇后で、賢后と称えられ君王后の元に、秦の昭王が、玉連環という知恵の輪を届けた。 斉に賢人が多いと聞いていますが、この知恵の輪を解くことが果たしてできるでしょうか、という一種のいじめであり威嚇である。 君王后は、その知恵の輪を群臣に示した。» 続きを読む

『孟子』韓国ドラマ 19歳の純情

古い韓国ドラマで、「19歳の純情」という、大好きなドラマがある。 中国の延辺朝鮮族自治州出身の19歳のグッカという娘が主人公である。 国際結婚で韓国にやってくるが、到着してみると結婚相手が交通事故で死んでしまっていた。» 続きを読む

『孟子』無名の指

無名の指とは、くすり指のことである。 孟子は言う。 くすり指が曲がって伸びないとする。決して痛い訳ではなく、不便な訳でもないとする。» 続きを読む

『国語』やはり戦争は起こるのだろう

僕が子供の頃、大人たちは皆、戦争を経験していた。そういう大人たちから、戦争を賛美する話はほとんど聞いたことがなかった。天皇制についても、廃止すべきだという意見の方が多かった。 そんな中、誰から聞いたのか、何を読んだのかは忘れてしまったが、記憶に残っている言葉がある。それは、「後50年もしたら、日本はまた戦争をするだろう。戦争体験者がわずかになり、戦争を知らない政治家ばかりになれば、また戦争をするだろう」という言葉である。 そしてまさに、僕が子供の頃からすると50年になって、本当に戦争が起こりそうな雰囲気が濃厚である。人類の歴史は戦争の歴史である。人という種は、どうも争うことをやめることは出来ないの種なんだろう。その意味で、日本が絶対に戦争をしてはいけないとまでは、僕は考えていない。» 続きを読む

『蒙求』瓢箪は鳴るか鳴らぬか秋の風(漱石) 

東洋の、貧しさをかっこいいとする思想は素敵である。 徒然草の第十八段に、次のような文がある。 唐土に許由といひける人は、更に、身に随へる貯へも無くて、水をも手してささげて飲みけるを見て、なりひさごといふ物を、人の得させたりければ、或時、木の枝に懸けたりければ、風に吹かれて鳴りけるを、喧(かし)ましとて捨てつ。又、手に掬(むす)びてぞ水も飲みける。いかばかり心のうち涼しかりけむ。» 続きを読む

『戦国策』敵を攻めるチャンス

人と人の関係であれば・・・、 相手が親切にしてくれば、こちらも親切を返すし、相手が強硬であれば、こちらも、負けるものかと頑張るのが常である。 しかし、国と国との関係は、そうでもないらしい。» 続きを読む

『孟子』目引き袖引きして人は嘲笑う

日本の社会は、宗教的な規律、つまりは神の規律や法といったもので動いてきた社会ではない。社会を律していたのは、お互いの人間関係であり、その基本となるのは「恥」という考え方だったと思う。 人から見て恥ずかしいことをしない。これが、倫理の基準であった。 みっともないことをすれば、周囲から目引き袖引きして嘲笑われたのである。» 続きを読む

『戦国策』善と正義とは全く違ったものである

跖(せき)の狗(いぬ)、堯(ぎょう)に吠ゆるは、跖を貴んで堯を賤(いや)しむるに非(あら)ざるなり。 跖とは、盗跖(とうせき)と言い、古代中国の大悪党である。堯とは、聖人であり、古代中国における名君の代表である。 大悪党である盗跖の飼い犬が聖人である堯に吠えるのは、盗跖が善で堯が悪だからではない。堯が、自分の飼い主である跖の敵だから吠えるのである。» 続きを読む