馬の一息(116鞍目)

明日までに仕上げなければならな原稿があり、落ち着かない一日だった。

乗馬は朝にしようか夕方にしようかと悩んだ末、朝に乗ってからゆっくり原稿を作成することにした。

台風の影響はあまりなく、エルドラドの馬場は良い感じだったが、とにかく虫が多かった。

虫のせいで、ティグレも今一つ集中力に欠けていたし、僕は僕で原稿が気になっていたので、パッとしない騎乗になってしまった。

こういった時は騎乗しないという手もあるが、今は少しでも多く馬に乗ることで乗馬に慣れたいという思いがあるので、つい乗ってしまう。

騎乗が終わった後に、TK先生から「one breathing」ということを教わった。

馬に、なんらかのパフォーマンスをさせた時、馬が一息つく、それがワン・ブレシングである。

この時、パフォーマンスが良い結果だった場合は、褒めてあげることが大事で、それが次のパフォーマンスに繋がるらしい。

もし、パフォーマンスが悪い場合は、ワン・ブレシングする前に、今のは駄目だよということを、馬に伝えた方が良いとのことである。

馬が一息つく場合があることは、今までも気づくことがあったが、こういった風に考えたことはなかった。

やはり常に馬を観察する、馬の反応を見ていることが大事なのだろう。

一息つくと言うことは、人間でもそうだが、ほっとした瞬間であり、そのタイミングで褒められることは、確かに効果的な気がする。

ただ、僕の場合の問題は、まだ良いパフォーマンスかどうかの判断が曖昧だということである。

しかし、これについても、TK先生からは、例え間違っていたとしても判断しろと、言われている。

判断をすることによって判断力が磨かれる。

判断を避けていれば、間違うという危険はないから安全かもしれないが、それでは成長はしないということである。

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