馬の予想を裏切る(96鞍目)

今日の駈歩で、今まで味わったことの無いような乗り心地を感じた。実に柔らかく、まるで雲の上を駆けるような気分だった。

屈撓・コレクション(収縮)が、ある瞬間、出現できたのかもしれない。

話は変わるが、乗馬で大事なことは、馬に、「自分は人間の指示通り動く生き物だ」ということを、思い込ませることだと思う。

ただ、そうは言っても、馬には馬の意志があるから、簡単にはいかない。

人間の指示よりも、普段やっている行動・習慣に基づいた動きをしようとする。

例えば、レイニング競技ではスピードサークルという技がある。

これは、高速で大きくサークルを2回描き、そのまま遅いスピードに戻して小さなサークルを1回描く、という技である。

レイニングの調教をされている馬は、高速で2回サークルを描くと、人間が指示しなくても、次の行動を予想して、スピードを落として小さいサークルを描こうとする。

技としてはこれで良いかもしれないが、これを許すということは、人間の指示以外の行動を取っても良いと、馬に教えてしまう結果になる。

この馬の行動は、我儘や反抗ではないから、叱る必要はない。

ただ、スピードを緩めそうになったら、指示してスピードを上げて大きなサークルをもう一回余分に描くのである。

技としてはサークルを2回描くのを、練習ではあえて3回描く。

ゆっくりとした小さなサークルは、本来1回のところを2回描く。

つまり、馬の予想を裏切る行動をとるのである。

馬が馬の予想通りの行動を取り、それを騎乗者が許していれば、馬は騎乗者に注意を払わなくなる。自分勝手に動く馬になってしまう。

しかし、馬の予想を裏切っていれば、馬は、必然的に騎乗者に注意を払うようになる。そうしなければ、次にどう動いて良いのかが、馬には分からないからである。

以上、偉そうに書いてきたが、全てTK先生の受け売りである。

上記のように考えて騎乗しろと、日頃、良く言われているのである;;

(エルドラドの猫は野性味たっぷりで、鳥やトカゲなどを捕食しています。捕まえると、褒めて欲しいのか、人のそばに持ってきます。今日はセミでした)

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