馬がどう考えるかを考える(77鞍目)

一昨日の練習であったティグレの右手前での早い駈歩を、何とか修正しようと考えて、 昨日もエルドラドへ行った。

すると、TT先生が、丁度、他の馬の調教を終えたところだったので、これはラッキーと、ティグレの下乗りをお願いした^^

久し振りに下乗り風景を観察したが、何とも上手いものである(当り前だが)。

特に、速歩で小さなサークルを描くときなど、本当にゆっくりとした速歩をさせている。歩様は速歩でも、速度は常歩よりも遅いのである。

後から真似てやってみたが、小さな速歩は何とかなっても、ゆっくりとした速歩にはならなかった。

右手前駈歩の修正方法を見ていると、急発進するとすぐに小さなサークルをティグレに描かせて、「違うよ」と教えている。

また、発進させて早いと小さなサークル、またすぐに発進させて小さなサークルという繰り返しである。

その内に、ティグレは理解したのか、ゆっくりとした駈歩をするようになった。

乗り替わって、常歩、速歩をやった後に、駈歩をやってみる。

左手前はこれまで同様にスムーズである。

しかし、右手前はやはり早い。

TT先生が馬場にやってきて、修正方法を教えてくれた。

これは、前の記事で書いた通り、一旦止めてバックさせることで、「違うよ」ということをティグレに教える方法である。

特に、バックする時に、ハミを当てて、馬が譲るまでバックさせるように言われた。

何度かやっている内に、少しスピードがゆっくりになってきた気がしたが、まだ左に比べると早いようであった。

TT先生から、あまり何度も止めていると、それ自体を他の練習と勘違いする可能性があるから、止めずに走るように指示された。

僕はまだ早いと思っていたが、TT先生によると、「元気に駈歩をしているだけだ」とのことであった。

また、スピードを落としたいと思うにレインを引くのは構わないが、落ちたらすぐにルーズレインに戻して駈歩をさせるように教えられた。

そうしないと、常にレインをタイトにしないと、ゆっくりとした駈歩ができない馬になってしまうとのことであった。

そして、頑張ってサークルを描くと、以前よりは少し早いが普通の駈歩をしてくれるようになった。

今回の練習で改めて思ったのは、常に馬がどう考えるか、どう学ぶかということを意識することの重要性である。

右手前で発進させて、すぐに止まるを何度も繰返していれば、馬は、発進のスピードの問題よりも、右手前で発進すれば次はすぐにストップするものだと、学習するであろう。

レインをずっとタイトな状態で駈歩をさせれば、ルーズに戻した時にゆったりとした駈歩はしなくなるだろう。

それぞれの具体的な状況で何をするかは当然大事であるが、自分の行動が馬にどういった影響を与えるかを意識することは、改めて重要だと思った。

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