調教師としての第一歩(25鞍目)

嫌いな1月2月が終わった。

今月から本格的に乗馬を練習しようと思っている。先生からの圧力もあって、そろそろ駈歩も再開するしかないだろう。

ということで、エルドラドへやってきた。

天気は最高だが、一昨日の雨の影響で馬場は不良だった。

ティグレも歩きにくそうである。

下手糞が無理して落馬でもしたら嫌なので、今日は常足を徹底的にやることにした。

特に、前回教わった左へのガイドである。

外方の脚と、手綱の誘導を試みると、前回が零点なら、今日は30点位の出来であった。

左手前だけではなく、左右の輪乗り、巻き乗り、輪乗りの手前変換なども試した。

試して分かったことは、右手前もやはり下手だということである。

今まで、左手前が下手過ぎたために分からなかっただけで、実はまともに誘導できていない。

しかし、1月に輪乗りの手前変換をやった時には、そもそも輪を描くことすら出来なかったことを思うと、上達はしたのだと思う。

ところで、これは思い過ごしかもしれないが・・・・。

ティグレに色々と指示を与えていると、

「何をやりたいのだろう?」と、ティグレが考えているように思える時がある。

その後、

「ひょっとして、これをやりたいの?」という感じで、ティグレが動きが変える。

その動きがこちらの意図したものである場合、私は扶助を弱める。

そうすると、

「そういうことなのか。ようやく分かったよ」というティグレの心の声が聞こえてくる気がする。

さすがに常歩ばかりだと飽きてくるので、今日は30分ほどで下馬した。

手綱を持って洗い場の方へティグレを曳いていくと、今日はきちんと私の後ろに付いて前へ出ようとはしなかった。

馬は、絶対に人の後ろを歩かせなければならないということは、エルドラドでごく初期に教わった。

しかし、今日まで、ティグレは私の前に出ることはなかったが、横に並ぶことは良くあった。

その度に、「だるまさんが転んだ」をやってティグレを止め、後ろに戻し、また歩き出し、横に並んだら、また「だるまさん・・・」ということを繰り返していた。

人間の方が主人である、ということを分からせるためには、この、馬は人の後ろを付いて歩くということは、とても大事なことだと思う。

エルドラドでは、全てのライダーは調教師であるということが理念であるが、今日の曳き馬の状況は、調教師としての第一歩を踏んだのかもしれない。

こう考えると、今日の騎乗は常歩を短時間やっただけではあったが、実りの多いものだったのだろう。

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