たまにはジョークを紹介してみたい。
一つ目は、既に引退されたある先輩がご自身の体験として語ってくれた話である。
【先輩】
私が始めて北米の子会社にいった時のことだよ。
あるミーティングに呼ばれたんだ。
私は、何といっても新参者だから、ミーティング中、何も言わずにいたんだ。
そうするとどうなったと思う?
【私】
よく分かりませんが、折角、ミーティングに出たんだから、何か一言位発言するように注意されたとか・・。
【先輩】
惜しいな。
次のミーティングから呼ばれなくなったんだ。
あいつを呼んでも仕方がない。何も喋らないからということでね。
【私】
なるほど。
流石にアメリカは厳しいですね。
【先輩】
アメリカに3年ほどいて、日本に帰ってきたんだが。
【私】
はい。
【先輩】
アメリカにいる間に、アメリカ流が染み込んでしまってね。
日本に帰って最初の会議に呼ばれた時には、自分の意見を思いっきり話したんだ。
そうすると、どうなったと思う?
【私】
さぁ・・・・。
【先輩】
次の会議から呼ばれなくなったよ。
あいつは喋りすぎるから駄目だと言われてね・・・。
二つ目は、昨年、韓国の現代グループのシンクタンクである現代経済研究院という会社に出張した時に、聞いたジョークである。
他ではあまり聞いたことがないので、紹介してみる。
紹介してくれた彼は、ドイツに留学した時に、仕入れたジョークだと言っていた。
ある日、神様が天使を呼んで、
『人類は堕落しきっている。私はもう我慢ができない。悪人に罰を与えようと思うので、誰が悪人なのかを調べてきなさい』
と指示をした。
天使は、地上に舞い降りて悪人を探したが、どこもかしこも悪人だらけである。
そこで、神様の元に戻り、
『地上は悪人ばかりで、数が多すぎてとても調べることなどできません』
と報告した。
神様は嘆きながら、
『分かった。それならば、善人を調べてきなさい。数少ない善人たちに、私から手紙を書こうと思う』
と、改めて天使に命じた。
天使は早速善人を調べ、神様に報告し、神様は、彼ら善人たちに手紙を書いた。
と、ここまで述べて、彼は、私に対して尋ねた。
「さぁ、ここで問題です。神はどのような手紙を善人たちに書いたのでしょうか?」
色々と適当なことを思いつくままに応えたが、もちろん、私に分かる筈もない。
「分かりません。降参です」
と言うと、
彼は、
「西森さん、分からないということは、あなたは善人ではないということですね」
「はぁ?」 「だって、神様からの手紙が届いていないんでしょう」